[読んだ] スタンフォードの自分を変える教室
ベストセラーになっている『スタンフォードの自分を変える教室』を読んだので感想をまとめておきます。
本の概要
やるべきことをやる、やるべきでないことをやらない。そのような「意志力」について行われた講義の内容を元にした本です。たとえばダイエットしようとして続けられる場合と挫折してしまう場合で、脳や思考にどのような違いがみられるか。どのようにすれば(この場合はダイエットを)成功させられるのか、様々な研究や実験結果を挙げながら科学的に説明しています。
やる力、やらない力、望む力
この意志力を構成するものとして、やる力 やらない力 望む力という3つの力が挙げられています。それぞれ、
- やるべきことを先送りせず実行する
- やるべきでないことを避ける
- (やる、やらない等の選択に迫られたときに)あるべき姿や目標を思い起こす
という能力のことを指しています。
望む力が重要
最近自分の中でモチベーションがブームという背景があるのですが、私は「望む力」こそ重要だと考えています。
例えばダイエット中に「甘いお菓子は食べない」と「やらない力」を発揮しようとするだけでは誘惑に勝てない。「ダイエットして素敵な服を着こなしたい」という目標を思い起こすことで「お菓子は食べない」という選択をすることができる。
p.30で以下のように書かれているように、やる力 やらない力と望む力をセットにしてこそ意志力は高められるように思います。
「やる力」と「やらない力」は、自己コントロールのふたつの側面を表していますが、意志力はそのふたつだけでは成り立ちません。ノーと言うべきときにノーと言い、イエスと言うべきときにイエスと言うには、もうひとつの力、すなわち、自分が本当に望んでいることを思い出す力が必要なのです。
どうすれば望む力を発揮できるか
ではどうすれば望む力を発揮できるか?ありきたりですが、以下のような工夫が役に立つのではないでしょうか。
- 自分が望む結果や姿、目標などを明確にして紙などに書く
- 定期的にそれを見返す(ふりかえり)
- 周りの人にそれを知らせる(他人の目を利用する)
私たちの脳はしょっちゅう考えていることを「重要なこと」と認識するそうです(p.310)。自分が望む姿を定期的に確認しておくことで、何か選択を迫られたときにその目標を思い起こし、とるべき行動を選ぶことができるのではないでしょうか。
おわりに
自己啓発の類いの本と同様に「この本を読めば絶対に自分を変えられる」というわけではありません。ですが新しい習慣を身につけたり、悪い習慣を断つためのヒントに溢れた良い本だと思います。
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